反響Ⅱ

via wwalnuts社

平出隆library

平出隆archives

photo by Takashi Mochizuki ©2008

《2011年の3+5(読んだ順・観た順)[詩とその周辺] ・橋口幸子『珈琲とエクレアと詩人 スケッチ・北村太郎』(港の人) ・平出隆詩集『雷滴』(via wwalnuts社) ・『ヒロイヨミ9 特集・灯台のうた』(ヒロイヨミ社)》ship_ahoy

《平出のこの《via wwalnuts》の出版の形態もまた、個人的で親密な相手のためになされたとでもいうような、とてもプライベートな雰囲気を醸すように工夫されている。郵便というアナログな通信手段を利用しているのもその一つだが、そこから見えてくるのは、平出が、特定のだれかに手ずから差し出すものこそ、出版の原点であり、失われてはならない出版のあり方なのではないかという、今の出版の現状に対する批評である。》loggia52

《ぼくはひとつ空のボックスを買った。これに好みの切手120円を貼って、どこかの郵便局から自宅に郵送しようと思っている。消印の入ったわが《only-box》である。》loggia52

《メリーゴーランド京都ギャラリーで開かれている平出隆さんの展覧会を見てきました。切手、消印と文字バランス、余白の美しさ。郵便をアートの手法のひとつととらえた造本の表現に、ただただため息。》tricoplus

《メリーゴーランドに立ち寄り、平出隆展を見た。装幀家というか造本作家としての平出隆の作品は独特の地位を築いているように思う。かつて吉岡実という詩人であり編集者であり装幀家だった天才がいたが、平出隆はその衣鉢を継ぐ才能だといえよう。》sumus

《via wwalnuts展のようす・その3 これが平出隆さんが何と14歳の時に発行した「世界に一冊しかない」書物『除夜』です。扉の著者近影は、アントワーヌ・ドワネルみたい!な美少年でありました。》ship_ahoy

《天井から吊り下げた紙の白い滝が出迎えてくれるvia wwalnuts京都展は、小さな空間ながらもさまざまな「!」というしかないオブジェが、そこここに鉱脈として或いは星辰として点在し、かすかに発光さえしているような、そんな力を持つもののように見えた。》ship_ahoy

《平出隆さんのvia.wwalnuts展@メリーゴーランド京都へ行って参りました。二日続けて足を運びましたが、昨日と今日の自分は少し違うのか、また違う感情を感じたよ。言葉や文章を美しいと感じる。平出さんの作品をもっと読みたいな。》nozominnn

《詩人、平出隆さんのvia.wwalnuts展@メリーゴーランド京都、東京から駆けつけているひとも多いよう。羨ましい。京都近郊にお住まいの方々は是非。「エクリチュールとしての造本」そして本のいま在るべき姿をお見逃しなく。》Shu_Yamagami

《via wwalnuts展@メリー京都。いよいよ始まりました。既刊のv.ww叢書9冊を収納するonly boxは切手を貼って投函し、宛先の郵便受けに届いた状態で完成品となる。消印の押された切手は彼の胸章のようであり、過酷な郵便網をくぐりぬけた者の武勲を讃えてたのもしい。》tobiranorabbit

《今日、会場に平出隆さんの幼友だちが届けてくださったのは『除夜』と題された手書きの散文集。平出さんが14歳のとき、たった一部のみ作った。この一冊こそ、本展の胡桃の核(仁?)ではないか。》tobiranorabbit

《「かまくらブックフェスタ」で平出隆さんが語られた「ひとりでやること」が思い出される。『葉書でドナルド・エヴァンスに』で何度か使われている「孤独」という言葉と対で。》tomblin

《かまくらブックフェスタ見ました。けっして派手ではないリトルプレスを集めて、こんなにチャーミングな空間にできたのは、会場がよかっただけでなく、港の人・月永さんをはじめ関わった人たちのセンスの賜物だろう。平出隆さんのトークもとても聞きごたえがあった。》kawasusu

《平出隆さんの、電子書籍等の登場でむしろ紙や活字の良さがくっきりしてくる、棲み分けがむしろ居心地の良いものに、という話。個人が発信する、手紙のような出版、それは手紙のような雑誌「レポ」とも通じるなー、など考える。》tubamekappando

《「自分の読者は40人」と想像し本を作られる・・というお話に感銘を受けました。普段「器をどうしたら伝えられるだろうか」と考えながらも、世間とのギャップに苦しみ、傷ついている私にとって、平出さんの考え方、誠実な言葉は、一筋の光となりました。》shokentomoo

《ああ、トークショウ、うらやましい。平出隆さんのお書きになるものは、詩も散文も好きですが、文字組や造本も含めて手渡される何かに、いつも歓びをおぼえます。》kagayam

《平出さんのお話は刺激的でした。静かで確かな刺激。「なにをもって美しいと考えるか」という部分で、あれほど繊細なものを作られている方に自分がこんなにも親しみと共感を覚えるとは思いませんでした。》comamonoya

《東京野球ブックフェア、平出隆さんのブース出展が決定しました!平出さんの蔵書による野球本古本市や著書の販売のほか、 かの有名な平出さんの草野球チーム・ファウルズの記録集なども閲覧できるようです。》東京野球ブックフェア

《松本(潤一郎)氏には、拙著の論旨を丁寧にそして繊細な仕方で(とくに末尾から二つ目の段落のあたりで)まとめていただくとともに、書評という枠組みのなかで、本格的な考察へと通じるいくつかの道筋を示すかたちで論旨を大胆に敷衍していただいたように思います。》三松幸雄

《自由に本を愛するがゆえに静かな闘いをつづけ豊穣のことばを産み出す人は、やはりとても魅力的です。》海の古書店

《コンセプト、コンテクストの形成あるいは作成を「デザイン」だとするなら、それはあらゆる行為や制作に不可欠なものではある。しかしコンセプト、コンテクストしか無いというのなら、それはデザインのためのデザインでしかない。》《あるいはコンセプト、コンテクスト制作のシークエンスがあるだろう。平出隆の全ての作品は極めてコンセプチュアルでありながら、via wwalnutsのコンセプト制作シークエンスでもある。via wwalnutsはそれを具体的に物質化するプロジェクトであり、シークエンスの物質化である。》wayundertheic

《詩集『雷滴』を先週末に拝受いたしました。「プチプチ」を丁寧に開けて、函をゆっくり取りだしてみると、粒子のような表面の手触りと、肯定的な意味で「実体」を欠いているような、同一性に収斂することのない不思議な色彩・光沢に最初にひかれました。それぞれに束ねて分けられたひとそろいのページ・冊子は古い時代から伝承されてきた大切な原本のようです。》Y.M.さん

《玉虫の翅のように美しい布張りの函の手触りにまずはため息を吐いてそっと蓋を開けてみると、ブルーグレイの靄がかった紙(左下にはv.ww.のエンボスと著者のサイン)にくるまれて、8頁綴じの折丁をかさねた全64頁の詩集が入っていた。詩篇の真ん中をつらぬくように加納光於氏による13点のモノクロームの版画が差し込まれている。/ブルーと橙色を基調として混じりあった色は、印象としてはグレイがかっているのだから、正確には玉虫色というわけではないけれど、光線の具合や角度によって色彩が刻々と変化するさまは、雷という一瞬の閃光現象が引き起こす偶然の予測不可能な形象を象徴しているかのようで目を見張る美しさである。華奢な器に刷られた罅のいった詩篇――まるで光の梯子のよう!――をそろそろと読みすすめながら、今まさにこの時この瞬間に、その鮮烈なイメジをページを繰る手のなかで目の当たりにしているかのような、そんな感覚がある。
el-sur☞

《詩集『雷滴』を読みました。視覚ではページ中心のイメージが次のページで空白になって驚きがあり、文章はさまざまな2つのことを対比したり静かさの中に激しさがあったり、本は開けて触る喜びを感じました。様々な感覚を運動させる装置のようですね。楽しいです。開けるたびに異なる旅が始まりそうですね。》O.Y.さん

《詩集が届きました。ありがとうございます。あのやり方、誰にも真似出来ませんね。手にしたとき、読んだときに迫る物質感、送られてきた佇まい、平出さんにしかあらわし得ません。気持ちが高まりました》S.Y.さん

平出隆とvia wwalnutsほかをめぐって・2011年8月

《viva! via wwalnuts        via wwainuts、友人たちにすすめて、みながみな、ウットリため息をつきました。》佐伯誠さん

《これまでの閉塞感を詩という表現でもささやかでも鮮やかに打開していこうと気配を感じる。/個人的であること、求める人と具体的に繋がること。/紙メディアを愛する表現者の可能性をもっともっと考えたくなった。》山口博之さん

《規模は小さいのですがそれがまた。》TohKawamura

《スパイラルレコーズでは平出隆さんの出版プロジェクト《via wwalnuts 叢書》展が開催中。流水書房青山店の小沢書店フェアも、この展示にあわせて29日まで期間を延長するそうです。http://t.co/3USeZs4》☞minatonohito

《青山Spiral Recordsにて平出隆の講演。「via wwalnuts叢書」という出版形態は、日本の詩を取り巻く状況への絶望から生まれたという。叢書の読者数は40人程度を考えていそうだが、この構想に勇気を与えられるクリエイターは多いはず。少なくとも私はそうだった。》☞ichidokusha

《スパイラルで平出隆さんの展示をみてきました。小さなスペースですが、きれいな展示です。あの手つき見習いたい。》☞SuzukiRyoichi

《via wwalnutsの箱を買うべきか否か。毎回購買意欲をそそるので困る。》☞wayundertheice

《スパイラルで開催中の平出隆展で購入した、via wwalnutsの一冊。》☞newatlantis

《《via wwalnuts》exhibition 詩人 平出隆によるエクリチュールとしての造本》☞tanajun009

《08 螺旋・生・時間――河野道代『spira mirabilis』論》☞tanajun009

《via wwalnutsは河野道代の詩集出してくれたりはしないのかなあ。もちろん平出隆の詩集も出してほしいけれど、他の詩人もあの形態で出してみると面白いんじゃないだろうか。》☞wayundertheice

《via wwalnutsの函が無事に届いた。空函だから軽いとはいえ、これが120円で、しかも宛名シールが「郵便局への挑戦的な場所に配置され」ているのにちゃんと普通に配達されるなんて素晴らしいな。》☞atowel

《via wwalnuts叢書を収蔵するための2種類の函、叢書box-GR,叢書box-JL。今日届くかなと思っていたけれど、まだだった。明日だろうか。心配なのは、取集や仕分けや配達中につぶれずに無事にすんだとしても、家の小さな郵便ポストに入れられるときにつぶれてしまうことだな。》atowel

《自分で宛名シールを貼り、切手を貼り、ハンコを押し、使用済み切手を貼り、平出さんから直接サインをいただいて投函するという素晴らしいワークショップ。あの空箱が消印を押されて家に届くのがとても楽しみだ。つぶれていないといいのだけれど。》atowel

《青山のスパイラルへ平出隆さんの講演を聴きに行く。チラシをみて慄く。http://t.co/OIxT654左下に書いてある「美しい。消印までも。」というのは昨年僕がつぶやいた「美しい。消印の角度までも。」http://t.co/Mxug1Ecからなのではないか、と。まさか、な。》☞atowel

《平出隆さん主宰via wwalnutsから二人目の著者が登場、刮目して待ちたい。》 ☞ship_ahoy

《細部にわたって設計されたその「印刷の精度や製本の仕組みは、真似のできないもの*7」であり、それぞれが唯一の署名された作品として現れる。それらの書物は「どんな精巧なスキャナーによってもスキャンしようがない*8」。

それらは量的な尺度によっては測りえない厳密に〈マイナー〉なものの企投であり、おそらくはそれゆえに「あまり人目を惹こうとしない」。作品と呼ばれる現実的なものに効果と力を与えていく〈文学〉のあたらしい器。》☞三松幸雄さん

《制作者とアマゾン以外の書店で売られているのかどうかは把握していないが、封筒の封印ラベルにINBNナンバーとバーコード、そして価格(税込み777円)が印刷されているから、ちゃんとした書籍だ。個人の印刷物ではないんだね。詩人であり高名なブックデザイナーでもある平出氏が、パソコンを駆使、吟味した紙に極上の文章を配置して丁寧に作った手作りの本。本や雑誌が売れないと言われる時代、長く雑誌にかかわった人間として、こういうやり方で極上の本を制作し売る手法があるのかと、目からウロコの事件なのでありました。》☞terra

《稀覯書/エフェメラの矛盾する瑞祥を結晶させた「薄く繊細な豪奢さ」に大愉悦する。
書物美の革命家 平出隆と氏のvia wwalnuts に心からの感謝と最大級の敬意を贈る。》☞グラッパ/古い瓶の日記

《「門司ン子版 ボール遊びの詩学」を子どもたち一人一人・学校に送っていただき、本当にありがとうございました。職員も子ども達も「面白い」と大好評でした。》大里柳小学校校長・奥田淳一先生

《毎回、楽しみにしています。学生のころ、お気に入りのラジオ番組が始まるのを心待ちにしていたような感じです。ゆっくりと楽しみに待って、とても穏やかな気持ちです。よく寝る前に枕元で読んでいます。とても落ち着く時間です。》 O.Y.さん

《すごいですね。本の裏側まで読む部分がある。極小出版にしかつくることのできないあたらしい本のかたちだと思います。》 版画家・Y.W.さん

《『ベースボールの詩学』再販にあわせ「via wwalnuts」からは、その姉妹篇に位置づけられる叢書06『門司ン子版 ボール遊びの詩学』が刊行。2010年12月に、こわされる直前の母校校舎を48年ぶりに訪ねて行なわれた45分の授業の模様を収めたもので、ボール遊びの楽しさを児童とともに語らうなごやかな情景がありありと浮かんでくる、心躍る内容となっている。収録された図版の数々にもワクワクさせられるものがある。》☞spiral_records_blog

《前回(05)は目を見張るばかりの真ん中の速球。今回(06)は内角高めのチェンジアップでストライク。バッターは微動だにできず、見送っている感じです。》ギャラリスト・S.Y.さん

《郵便配達夫が転送扱いになったvia wwalnuts06『門司ン子版 ボール遊びの詩学』を一日遅れで届けてくれる。何だか毎回記録を更新するかのように、最新号がもっとも高い場所にあると言わんばかりに、どんどん複雑なつくりになってきている…..!》☞ship_ahoy

《「現代において、こんな凄いことをやっているのはゴダールと平出隆くらいだ。」》☞ship_ahoy

《「巨大な出版システムに対する抵抗なんです」と語るが、力ずくの抵抗ではなく、ひらりとすり抜けていくような優美さは、本の形そのままだ。》朝日新聞2011.2.20.「挑む」
ネット版はこちら

《これはあらゆる手垢のついた本と出版と文壇/詩壇など既存の枠組に対する挑戦状なのだと思う。いったい誰がこんなラディカルな試みをやってのけられるのか?》☞ship_ahoy

《これを大袈裟に「革命」と言ってみたい気持ちに抗えない……》☞ship_ahoy

《ISBNコードを取得してそれを封緘シールに印刷し、封筒自体を「書籍」として流通させる。amazonでも購入可能。面白い!この人はハッカーだな》☞inuro

《面白くてステキだ!QT @inuro: そしてamazonのページがこれか。ホントに売ってる!面白いなー。ある意味amazon Hacksともいえるなこれ。》
☞tamami

《こういう人がいてこそ世の中は楽しくなるんですよね。》 ☞brightliver

《何と言う きれいな 仕上がりで ありましょう    先日 朝日新聞 「挑む」 を 読み 早速    アマゾンから 取り寄せ 開いたら    ここまで 家庭用の 高級なる 印刷機で    出来るんだぁ という オドロキ    ほんとうに 美しい 本 なので あります    写真だと よく 写らないのが 残念だけれど    手に取った 感触も とても いいし    才あるひと は 違うんだなぁ と    我が プリンターを しみじみ 見てしまう》☞miimii3

《封筒に入った壊れそうな装丁でした。版画も美しいものです。動物か植物かわからない塊でした。(加納光於さんによるものをインクジェットプリントにて印刷)これだけ綺麗なものを個人で作って販売できたら十分ですよね。本当に綺麗。》
☞ant.paperbugz

《ポストをのぞく回数が増えそうだ》
☞sonorite

《本文の中に、澁澤龍彦が平出にあてた葉書が、カラー印刷で印刷されている。紙も吟味されている。綴じ方も凝っていて、ホッチキスで閉じるような無粋なことはしていない。何から何まで行き届いた配慮と計算が働いている。見事である。》
☞loggia52

《大変興味深い出版活動ですねぇ…特に、単なる趣味ではなくて、「40冊で原価計算が成り立つ」という地に足のついた感じがイイですね…》
☞nomossghoti

《本好きの私としては、音が聞こえるほどの震えをもって、即座に注文させていただきました。》
E.O.さん

《インクジェットプリンターで作っていたのか!驚いた。すごくキレイなのは紙によるところが大きいかと。》
☞akiko_s85

《これおもしろいですね。電子書籍より、こういうのに強くモチベーションがあがります。》
☞fujiki_toshiaki

《たしかホームページ上に「開封の仕方」が書かれていたと記憶しているので    via wwalnuts叢書のホームページにアクセスしてみると    さまざまな方から届いた「反響」が紹介されている。
平出隆氏の極小出版の取り組み、本としての革新性、装丁の美しさ…    などへの驚きの声。》

☞kubota_staff

《まさに手元に「届いた!」という感じ。Amazonの流通を乗っ取ってる感覚もいい。これこそほんとの「電子出版」なのでは?》
☞nobuo_o

《ブログを読んでさっそく『雷滴 その拾遺』をamazonに発注、地震の3日後くらいに届いたときは心底嬉しかった。》☞rosewater_

via wwalnuts社

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